河合 桂 展 -Trans-

河合 桂 展 -Trans-
  • 開催日程:
  • 開催時間:
  • 開催場所:Enishira Stream Gallery
  • 休廊日:火、水、木

Enishira Stream Galleryでは、京都を拠点に活動する漆芸作家・河合 桂氏の金沢での初個展を開催いたします。

河合 桂(漆芸)

漆という素材は、“制限”と“解放”、二つの側面を持っています。
液体である漆が自立するには、塗られる支持体が必須であり、漆単独では自立できない制限を有しています。 一方、塗られた対象は、その本来の素材性を漆に完全に覆われることで、まったく別の存在として立ち現れ、元来の性質から解放されます。
この変容の過程に、「制限された素材のもつ世界観が、自らの性質を超越し、自由な状態へ解放される感覚」を感じています。
タイトルに掲げた「Trans」は、「越える」「変換する」「拡張する」という意味を持つ接頭辞です。私にとって制作は、素材との関わりの中で「trans=変容」の感覚を掘り下げながら深層世界へと潜っていく行為です。
そして、その感覚を開くための装置として作品が存在しています。

<アーティストステートメント>
私は⽇本古来の素材である漆を使って、存在をテーマに制作している。
現代において⼤量の情報が渦巻く中で、あらゆる情報が⾃分の中に⼊ってくるようになった。
それは、⾃分と他者との境界を曖昧にし、個としての存在が薄れていく感覚を覚えた。それと同時に、⾃分とはなにか、⼈間とはなにか、といった根源について考えるようになった。
私はそんな漠然とした不安や危機感から、漆の特徴である、塗ることで外的なものから護り、強固なものにする役割や、⽂様や装飾を施すことで、そのものの存在を際⽴たせようと試みている。それは⾃分という曖昧な存在の輪郭を確かめるための、⾏為につながっている。

<略歴>
1996 神戸市出身
2022 京都市立芸術大学大学院美術研究科 漆工専攻 修了
2020 京都市立芸術大学美術学部工芸科漆工専攻 卒業

<個展>
2024 河合 桂 個展―かわりものー(ギャラリー恵風/京都)
    河合 桂 ーうつろいの庭ー(ノートギャラリー/大阪)
2022 河合 桂 個展ー迂華の間ー(ギャラリー白kuro/大阪)

<グループ展>
2024 西久松友花・河合 桂 二人展ー漂う境目ー(京都高島屋蔦屋書店アートスクエア)
2023 国際漆展・石川2023(石川)
2023 Art Continuation Project 第4回(阪神梅田本店)
2023 IAG AWARDS 2023(東京)
2023 Art Continuation Project 第3回(阪神梅田本店)
2022 第6回ファーストパトロネージュプログラム(東京)
2022 Art Continuation Project 第2回(阪神梅田本店)
2022 丹波篠山まちなみアートフェスティバル(兵庫)
2022 Art Continuation Project 第1回(阪神梅田本店)
2021 あいづまちなかアートプロジェクト2021(福島)
2021 河合 桂/堀口史帆 二人展ー漆ふたり、ー(GALLERY ARTISLONG/京都)
2019 クラフト And アート丹波篠山「いらか」2019(兵庫)

<受賞歴>
2023 国際漆展・石川2023 入選
2023 IAG AWARDS 2023 入選
2022 京都市立芸術大学作品展 大学院市長賞
2020 京都市立芸術大学作品展 漆工奨学賞

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